ハーバード流 キャリアチェンジ術

 

ハーバード流 キャリア・チェンジ術

ハーバード流 キャリア・チェンジ術

 

 

私は20代を小売⇨営業⇨コンサルと渡り歩いてきたのですが、未だ「これを一生やっていくぞ」という気概を持てる仕事に出会えてもなければ、「このテーマに触れながらお金を稼げればいいな」というなんとなくのテーマ設定もまだ持てている実感がありません。

ただただ「今向き合っている仕事をできるだけ効果的に実行したい、または、改善したい」という思いはありますが・・・

 

つまり、私はさらに転職を重ねていく可能性があります。別に転職回数自体は気にしないのですが、ナレッジ蓄積の観点では決してよろしくなく、「このテーマでやっていくぞ」というものを見つけたいと常日頃より考えていました。

そこで、まずは他人の事例に学びたい、と思い立ち、転職事例をまとめた本を探していたところ本書に出会いました。「ハーバード流・・・怪しい」と思いつつも、読んでいくとなかなか面白い内容だったので、ここに感想を記します。

 

本書には様々な人々の転職事例に基づき、キャリアの形成過程を分析した結果が記されています。形成と言っても、現在の職種のキャリアアップではなく、あくまで別の仕事に就く意味での「キャリア・チェンジ」の事例を中心としています。

医師や金融コンサルといったアッパー層の事例が多いですが、悩みは一般的な内容で「みんな悩んでいるんだなあ」と励まされます。様々な人の転職を通じた考え方の変遷と共に読んでいくことができるので、仕事の捉え方や人生の捉え方について多くのヒントをもらえます。事例集として読むだけでも十分購入価値のある本だと思います。

また、キャリア・チェンジについてこの本が何を主張しているかですが、とてもシンプルです。それは「考えるより、動け。」です。本書に出てくる人々のキャリア・チェンジは殆どが思考から始まります。「自分は何がしたいのか」「どうすれば公私のバランスが取れるのか」と言ったことを、転職エージェントからの情報などを収集しながら考えるのです。しかしながら、キャリア・チェンジに成功する事例では、思考よりも行動の方が優っていきます。思考⇨行動よりも、行動⇨思考のベクトルの方が大きいと言えば良いでしょうか。

自分が何をしたいかは試してみないとわからない、という前提に立って、転職やボランティア、ダブルワークを通じて様々な仕事を試していきます。もちろん試した後に思考が深まって、仕事に対する嗜好が明確になっていく事例が多く記されています。納得感の高い働き方を見つけられる可能性が最も高いやり方は試すこと。それが本書の幹になっていると感じました。