スポーツ観戦は『スラムダンク』を読むように

スポーツ観戦初心者に訴えたいことがあるのでここに記しておく。

 

スポーツ観戦を「おもしろくない」と言う人がいるけれど、それはほとんどが観戦の仕方を過った結果だと思っている。

 

みんな、サッカーなり野球なり、そのスポーツ自体に期待しているのが間違いなのだ。そのスポーツのルール・仕組み自体に魅力があると思っていることが間違いなのだ。

 

では、どんな観戦の仕方が正しいのかといえば、わたしは「スラムダンクを読むように観戦すること」が正しいと訴えたい。

 

スラムダンクってなに?」と思った方は、恐縮ではあるが、ひとまずご退場いただきたい。とりあえず漫画『スラムダンク』の県大会・綾南戦くらいまで読んだ上で戻ってきていただけるのなら幸いだ。

 

 

話を本筋に戻す。『スラムダンク』はバスケットボールの試合を中心にストーリーが展開するが、読者はそれをバスケットボールという一スポーツとして楽しんでいるわけではない。様々なキャラクター同士のやり取りが、バスケットボールという媒体を通じて展開していく様を楽しんでいるのである。

 

"名前も知らない高校三年生の全国大会出場を決めるスリーポイント"と、"木暮公延の全国大会出場を決めるスリーポイント"のあいだには大きな価値の差があるのだ。

 

ここまで来ればわかっていただける筈だ。スポーツ観戦の楽しさを分けるのは、選手(およびチームスタッフ)に対する理解度である。

 

どんな経歴なのか、どんな性格なのか、どんな苦労をしてきたのか、どんな成功をしてきたのか..

 

これらをできるだけ理解した上で試合を観れば、単なる一試合もドラマチックに見える。

 

かつての盟友同士が争う試合、親子が監督・選手で争う試合、期待されて不発だった助っ人選手の初得点、苦労した若手のデビュー戦、一度も勝ったことがないチームからの勝利..どんな試合にもどこかしらドラマを感じる瞬間がある。これを見いだし楽しむことが醍醐味なのだ。

 

スポーツ自体はドラマを媒介する媒体に過ぎない。最低限のルールを押さえたら、とにかく選手に注目してほしい。

 

名前が変だから、背が大きいから、ヤンキーみたいだから..理由は何でもいいからまず一人の選手に注目して欲しい。そしてその選手を中心にスポーツを観戦してみて欲しい。その選手の味方、敵、監督、ファンへと理解は広がっていく。そして自然にドラマは生まれていくはずだから。

 

そう、桜木花道を中心としたドラマがそうだったように。

 

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